2005 07 / 05
試乗車
「るるる~♪」
これは夫の心の声ですが、先日某自動車会社の新車の試乗に行って参りました。
だいたい真剣に買うつもりもないのに、図々しく車に「試し乗り」しちゃうんですから、 当初は恥ずかしくて仕方がありませんでした。
が、車好きにとってそれは全くもって当然の行為であり権利であるようで、 そのうち私も平然とその助手席に座り、夫と営業の会話に聞き耳を立てるようになったのであります。
今回試乗した車はメーカーもライバル社を意識した渾身の(?)一作で、 辛口の我が夫をも唸らせる、満足度の高い車でした。 ただ私が感心したのは、走りや性能もさることながら対応してくれた女性営業の対応の素晴らしさだったのです。
そのショールームに入るのは初めてでした。 彼女は「お茶を出してくれる20代の女性」だと思っていました。 会社の制服はごく普通のスカートとベストだし、人手不足で彼女が説明してくれているとばかり思っていたのですが、 試乗車にも同乗してきて「あれ?ひょっとして営業?」と初めて気がついたくらいです。
彼女はディーラーによくある
「売るぞ~!」
「いいでしょ~!今度の新車!」
というギラギラ感が全然ない。
出過ぎずおとなしすぎず、気取らない庶民的な雰囲気と、なおかつ明るく節度のある対応・会話。 車の知識も奥が深く、まさしく立派な「業界のプロ」でありました。 もしも真剣に買うつもりだったら、私は間違いなくその場で彼女から見積もりをとったと思います。 正直、今まで会ってきた数々のディーラー営業の中で、彼女がナンバーワンかもしれない!と、私は帰り道ちょっぴり感動していました。
何事も「さり気ない」「ほどよいかんじ」がユーザーの心を掴むのかもしれません。 目立たないことが、むしろ彼女の「良さ」を際だたせているのだから不思議です。 きっと当の本人は全く意識していないでしょう。 だから余計にナチュラル感が醸し出されているのもうなずけます。 いったいどうしたらそんな風になれるのか? なんだかもう一度彼女に会いたい気分です。