2005 07 / 22
ある日の電車で
ある日の午前中。
その日はシフト出勤でピーク時を外れていたため、JR車内は余裕を持って座ることができました。空いていたのが通路側の席、重いバッグを膝に乗せ、読みかけの文庫本を開いて貴重な読書タイムの開始です。
次の駅では空席もほぼ埋まります。通路を挟んだ隣の席には、乗り込んできたときから話し声が聞こえていた二人連れの女性の、一人が座り、一人が立ったまま大きな声でおしゃべりを続けています。静かな車内では、とても目立っていたのですが、回りのことなど目に入らぬ様子でおしゃべりに夢中。
そしてまた次の駅。私の席の窓側に座っていた方が降りました。立っていたお一人がすかさず座ります。
まさか、とは思ったのですが、まさかをあっさりと裏切り、お二人はさらに大きな声でおしゃべりを続けます。私は、声のサンドイッチ状態。ゆっくり読書など出来るはずがありません。ちらりと視線を走らせてもみましたが、気付いてもいただけません。
早々と白旗を掲げ、席をかわる申し出をさせていただきましたが、お話は延々と続きます。お二人はどうやらカルチャースクール(と今でも呼ぶのでしょうか)のお仲間で、あの人がどうした、だからこう言ってあげた、先生はこうしていた等々、それは熱心に話し続けます。
目では字面を追いながら、頭の中ではこのお二人のことを考えます。
こんなにバイタリティがあるのなら、仕事に生かせばいいのに。でも回りを気にしない傍若無人ぶりは、キャリアを積んできた人にはあまり見られないかも。世の中の景気を左右している消費動向は、やっぱりこのような元気な方々が握っているのよね。おとなしい、落ちついた人々ばかりでは、街の活気もなくなるし。公共マナーとして考えれば、及第点ではないけれど。あぁ、この方たちの子供はどんなマナーを身につけているのだろう。やっぱり電車の中でお化粧?われ先に乗り込む?足を投げ出して座る?
厳しい就職戦線のスタートラインに立つには、せめて社会人として最低限のマナーを身につけていてほしい。それはやはり家庭での教育がベースになる、のだけれど・・・。