2009 08 / 11
聴こえますか?
キャリアバンクは札幌市から障がい者雇用マッチング事業として
『元気はっけん(派遣)事業』の指定を受けています。
某日、その事業部で4日間の聴覚障がい者向けセミナーを実施しました。
(指導は明るく爽やかな講義で定評のあるD女史)
・コミュニケーションの基礎
・ビジネスマナーの基礎
・履歴書の作成
・面接の心得とロールプレイング
などなど、就職のスタートラインに立つかた向けの講座内容。
(手話の方はお二人ついてくださいました)
午前中3時間だけの講義とはいえ、
それを手話で訳すのは、かなり大変なお仕事だと思います。
小生、時々NHKで「手話ニュース」を見たりしますが、
ニュース原稿を頭で変換したあと、身振り手振り&表情もつけて伝える・・・
となると、けっこう重労働だと感じていました。
(説明が難しいと、こうして文字で確認しながら・・・)
D女史曰く、
「手話通訳の方から教えていただいたことで印象に残っていることは、
『耳が不自由な方は、一つずつのことしかできません。
例えば、先生が板書しながらお話しされても、
彼らは①板書を写す②先生の話を聞く③手話を見る・・・という動作になるので、
その分の時間をとっていただくといいと思います。』とのアドバイスでした」
(質問を受ける側も、聞き取る・感じる努力が必要です)
「今回参加された皆さんは、とても熱心で前向きで、ご自分の将来を真剣に考え、
自分の力で生きていこうという気持ちが伝わってきました。
私自身が、自分の甘えを見つめ直すいい機会をいただいた思いです。
微力ながら、何かのお役に立てたなら嬉しい限りです。
受講生の皆様、手話通訳の皆様、ありがとうございました。」
と、D女史の講義後のコメントでした。
(「今回の経験を、私の糧として今後に活かしたい」とD女史)
耳が聞こえない世界・・・自分なりに想像していましたが、
やはり当事者の方々に接するほどに、そのギャップを痛感しました。
ハンデを抱えて生きるということが、こんなにも大変な事とは・・・。
小生その夜、同僚とジャズライブに出かけました。
(クロスホテルの庭はちょっとしたイベント会場に)
私たちは普段、当たり前に音を聞いて過ごしています。
でも実はそのこと自体、とても恵まれたことなのですね。
ライブを聴きながら、五体満足である幸せを噛みしめました。
多くの人々にそんな”発見”をしてもらうことも、この事業の大切さだと思います。
(広報F)